風の谷のナウシカー宮崎駿
着々と今月は本を読み進めてます。
前々から映画のナウシカは原作の1巻レベル。なんて話を聞いていて気になったので購入。
まあ面白くなかったらメルカリで売ればいいか。と今思えばなんたるご無礼🙏
読み終えて「これは家宝や…」と考えを改めるほど素晴らしい作品でした。
約1000年前、巨神兵による火の7日間によって国や村は滅び毒臭気が漂う腐海が広がっていた。
風の谷は海から吹く風によってかろうじてその腐海の毒気を流れていた小さな国だった。
風の谷の王の11人の子供のうちたった1人生き残っていたのがナウシカという男勝りな女の子。
彼女は風を読み、命あるものと対話できる不思議な力を持っていた。(当の本人は不思議がってない)
ある日ナウシカが腐海に行くと「コロス…コロス…」と声が聞こえて、誰かが虫を殺したのだ!と気づき、虫に襲われている飛行船を助けに行った。
しかし、助けることはできず、その場でかすかに息をいていた女の子からお兄ちゃんにこれを渡してほしい、と丸い石のようなものを受け取った。これが物語の始まり。
この石を巡って国王や御子息兄妹の争いが起きてたのだ。
どうして腐海ができたのか、なぜ王蟲たちは南へ向かうのか、ナウシカは戦争の中で謎を紐解いて行く。
初めは、腐海の役割はこの世界を浄化するためだと考えていた。私たちは呪われし人種、新しい世界のため破壊が広がって行ってるのだ。そのために腐海は生まれた。と。
私たちは滅びなければならない。
そう思っていたが、違った。
闇ばかりではない。人間の嫉妬や妬み、苦しみの闇の部分があってこそ、希望の光が輝く。
私は以前から人間は醜い生き物だし、特に、目が体の中で1番不気味なものだと思ってました。
こんな世界で生きてるくらいなら死んだほうがマシと私利私欲が渦巻く世界を見て思ったことがあります。
しかしそこで、ナウシカは、宮崎駿監督は、生きることを選んだのです。
闇があるのはそれはそれで良い。光だけでは成り立たない。二つがあってこそ人間だ。闇を携えながら私は、生きる。
素晴らしい。なんて素晴らしい方なんだ!!と宮崎駿監督の精神の強さを思い知った作品です。
宮崎駿監督の一貫した想いが投影されてるので他の作品(ハウルの動く城など)と通じるものがありました。
漫画を読み終えたので原作と全然違うらしい映画のナウシカをもう一度見てみようかなと思います。